霊的真理を知ると世間でいう「性善説」「性悪説」の言説には根拠がなく、全ての人間が善性と悪性の両方を共存させていることが分かります。
善悪のどちらを多く発露するかで善人にも悪人にもなり、善悪は相対的であって固定的・絶対的なものではないことも分かります。
それはすなわち“絶対善”も“絶対悪”もなく、あえて言うなら神のみが“絶対善”で人間はその“絶対善”を目ざして日々歩んでいる霊的存在となります。
さらに私たちは霊的真理から、善とは「霊的成長を促すもの」をいい、霊優位で利他性(利他愛)発露の生き方が善であり、悪とは「霊的成長を阻害するもの」をいい、利己主義・物質主義の生き方が悪であることを知りました。
善悪のその判断基準は、まさに私には目から鱗でした。自分の日々の行動の判断基準になるばかりか、世の出来事の判断基準にも大変役立つからです。
とは言え“絶対善”を目指すためには、霊優位の利他愛発露が必須条件であり、それを物的・利己的な今の世で実践していくには強固な意志を持ち続けなくてはなりません。
それでも自分が目指す目標が“絶対善”だと定まっていることは幸いです。
なぜなら生き方がブレないからです。
毎朝を“絶対善に向かうための一日の始まり”として迎えられるのも、同じことの繰り返しのような地上生活に“活”が入るのも“絶対善”と目標が定まっているからです。
それに加え“絶対善”を目指す中では、愛や慈悲、寛容や奉仕、協調などの神性発露が自然と身に付きます。
がしかし現実の世界は自分ファースト、自国ファーストが横行しており個人も国家も利己的で物質中心です。
それを摂理の善悪の基準に照らすと、個人も国家もおおむねが悪人であり悪国となります。
つまり地球は悪人と悪国で構成された進化の極めて遅い惑星ということです。
私も例外ではなく日々“絶対善”を目ざして歩んでいても悪人なのです。
ただ真理を知ったことで、自分の利己性と物質性(悪であり未熟性)を霊主と利他性へ変えようと日々努力しています。
そしてこれこそが、地球という進化の遅い惑星に生きる人間の精いっぱいの努力目標なのだと思います。なぜなら一気に霊優位や利他愛発露とはいかないからです。
今後真理普及とともに一人一人が霊的覚醒し、自らの生き方を霊中心の利他性へと徐々に変えていくことが、当面の地球人類のいっぱいいっぱいの生き方なのです。
しかしそれさえも難しいと思うのは、いまだに人々の多くが贅沢を望んでいるからです。セレブにあこがれ贅沢を悪だとは思っていないのです。
著名人たちの目が飛び出るほどの高収入に対しても悪とは思わず、むしろ羨望します。
その状況を見ると、まだまだ地上界は霊的成長を阻害することばかりだと落胆しますが、一方では希望を持っています。
なぜなら霊界主導の真理普及がすでに始まっているからです!!!
これからも“絶対善”を目指して努力し続けたいと思います!!!
2020年2月17日