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【第56回】 「最高の人間的な愛」とは…

「愛とは何でしょうか」と聞かれて、シルバーバーチは次のように答えています。
気が合うというだけの友情、趣味が同じということから生まれる友愛から、己れを忘れて人のために尽くそうとする崇高な奉仕的精神に至るまで、愛は数多くの形態を取ります。
(中略)
が、私が理解しているかぎりで言えば、愛とは魂の内奥でうごめく霊性の一部で、創造主たる神とのつながりを悟った時に、おのずから湧き出てくる魂の欲求です。最高の愛には、一かけらの利己性もありません。
すなわち、その欲求を満たそうとする活動に何一つ自分のためにという要素がありません。それが最高の人間的な愛です。
(シルバーバーチの霊訓3/200ページ)
シルバーバーチは、「一かけらの利己性もない最高の愛を持つには、創造主たる神とのつながりを悟ることが必要」と言っていますが、それはもっともなことだと思います。
なぜなら、「創造主たる神とのつながりを悟る」とは、「全人類が神を親とする霊的家族であることを悟ること」に他ならないからです。

私達は、人との間に“共通点”、ないしは“つながり”を感じたとき、その人に愛を感じるものですが、シルバーバーチが言う「気が合う」、「趣味が同じ」もこれに当たりますし、家族間の愛は、血縁がつながりとなっています。
そこで、全人類が互いに愛し合うには、人類と人類を“つなげるもの”が必要ですが、それが神であり、神を親とする霊的家族という意識を持つことが何よりも大切だと思います。
しかし、霊的家族という意識を持つだけでは、“家族としての実感”が湧かないので、私は次の3つのことを意識するようにしています。
  • どの人も神の一大ファミリーを構成している大切な一員であり、大切な神の子供である

  • どの人も、神から公平に愛され守られている掛け替えのない存在である

  • 人類の苦しみ・悲しみは、自分の苦しみ・悲しみである
言うなれば、肉体の家族を愛するがごとく霊的家族を愛するということです。

さらに、“親”という言葉を聞いたとき、肉体の親ではなく、霊的親である神を真っ先に思い浮かべるくらい、一人一人の心に神が定着することだと思います。そうなって始めて、全人類に愛しさを覚えるようになるのです。
霊的成長という共通の目的に向かって歩む仲間として、また、互いに切磋琢磨し合う霊的同胞として、認め合い尊重し合うことが出来るのです。それは、やがて、“一かけらの利己性もない最高の人間的な愛”へと発展すると私は思います。
シルバーバーチの言葉です。
その(神の)愛の波長に触れた者が自分の愛する者だけでなく、血縁によって結ばれていない赤の他人へも、手を差しのべんとする同胞愛に燃えます。
(シルバーバーチの霊訓1/142ページ)

追記
ニューズレター34号にある“霊的革命”とは、「一かけらの利己性もない最高の人間的な愛」を持つことと共通していると思いました。その箇所を抜粋します。
“スピリチュアリズム”は、これまで地球上で重要視されてきた家族意識・民族意識・国家意識に代わって、「霊的同胞意識・霊的兄弟意識」を地球人の共通意識にしようとする人類史上初の“霊的革命”なのです。
2007年10月15日