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【第39回】 シルバーバーチに学ぶ謙虚さと道具意識

シルバーバーチは、自分を霊界のマウスピースにすぎないと度々言っていますが、その言葉の裏にある高い世界への信頼と自分の立場をわきまえた謙虚さは、スピリチュアリストにも必要なことであり見習わなくてはならないことだと思います。
そこで今回は、シルバーバーチから学んだ謙虚さと道具意識についてお話したいと思いますが、その前にシルバーバーチ自身が自分の道具意識について語っている箇所を、霊訓から引用します。

「─さてシルバーバーチは自分が霊界のマウスピース(代弁者)にすぎないことをよく強調する。

私はこうした形で私にできる仕事の限界を十分承知しておりますが、同時に自分の力の強さと豊富さに自信をもっております。自分が偉いと思っているというのではありません。私自身はいつも謙虚な気持ちです。本当の意味で謙虚なのです。

というのは私自身はただの道具にすぎない─私をこの地上に派遣した神界のスピリット、すべてのエネルギーとインスピレーションを授けてくださる高級霊の道具にすぎないからです。が私はその援助のすべてを得て、思う存分に仕事をさせてもらえる。その意味で私は自信に満ちていると言っているのです。
私一人ではまったく取るに足らぬ存在です。が、そのつまらぬ存在もこうして霊団をバックにすると、自信をもって語ることができます。霊団が指図することを安心して語っておればよいのてす。威力と威厳にあふれたスピリットの集団なのです。進化の程度をはるかに高く登った光り輝く存在です。人類全体の進化の指導に当たっている、真の意味で霊格の高いスピリットなのです。
(シルバーバーチの霊訓2/28ページ)
ここには、シルバーバーチが霊界のマウスピースとして、どういう思いで仕事をしているかが述べられています。
シルバーバーチと私達では、高級霊と地上人という立場の違いがありますが、より高い世界の道具であるという点では、シルバーバーチも私達も何ら変わりはありません。

ですから、シルバーバーチの道具意識は、そっくりそのまま私達スピリチュアリストの道具意識であり見習うことばかりですが、中でも特に見習いたいことは、シルバーバーチが自分の力を過信することなく、より進化したスピリットの集団に絶対の信頼を置き、その集団の指示に従い自分の使命を果たしていることです。

つまり、自分の立場をわきまえた「謙虚さ」と、与えられた使命の中で精一杯自分の責任を果たしていくという「協調性」です。これこそが、道具として見習わなくてはならないことだと思いました。

イエスに直接会えるほどに進化した高級霊でさえ、こうしてより高い霊団の指図に従い謙虚さと協調性の中で仕事をしているというのに、霊的盲目状態にある私達地上人が、真理を手にしたぐらいで一体何ができるというのでしょう。霊界の道具として使っていただく以外何もできません。できるわけがありません。

だからこそ「霊界の道具に徹することが一番賢い生き方」とニューズレターに述べられているのであり、人類救済活動が霊界主導で進められているのも当然だと思いました。
こうしたことが理解できないうちは、道具としての真の謙虚さや協調性は身につかないのではないかと思います。

それともう一つ謙虚さや協調性が身に付かない原因として考えられるのが、人間の心の中の高慢さです。
自分は偉いとか優れているという思い上がった考え、自分の力に対する過信や自尊心、自分の手柄にしたいという未熟な自己中心的な思い、これらは全て謙虚さや協調性の邪魔になります。

また逆に、自分一人が頑張ったところで世の中何も変わらないと諦めるのも、どうせ自分なんか何もできやしないと過小評価するのも間違っていると思います。こうした思いがあるうちは、道具として失格だと思います。

霊界のよき道具になることが、自分の地上人生を最も豊かに最も有意義にしてくれるのですから、シルバーバーチの高い道具意識を見習い、真の謙虚さと協調性、道具としての強さと豊かさを身に付け、信念のある逞しい道具を目指して頑張りたいと思います。

2006年05月15日