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【第16回】 「明日の世界」をイメージする

「シルバーバーチは語る」第四章「明日の世界」を学んで、日々繰り広げられている地上の惨状とそれに伴う地球レベルの苦しみは、新しい霊的世界が生まれる前ぶれである事が分かりました。
また新しい霊的世界は必ず到来する事も分かりました。シルバーバーチが私たちに代わって未来像を見てくれているので安心です。「明日の世界」が一日でも早く到来するように力を尽くしていきたいと思います。

そこで、シルバーバーチが見ている未来の世界を可能な限りイメージしてみたいと思います。そうすれば新しい霊的世界の素晴らしさが鮮明になり、真理普及への意欲は高まり、道具としての自信と誇りを強く持てると思います。

では、早速シルバーバーチが語る内容に可能な限りの想像力を加えて、心の中に新しい霊的世界を描き上げていきましょう。その際、最も大切なのはプラス思考で発想する事です。否定的に考えていては何も湧いてきません。頭と心を柔軟にして、イメージを膨らませ「明日の世界」に繰り広げられる素晴らしい世界・新しい可能性を見ていきたいと思います。

「明日の世界」はおおざっぱに言えば、今とは全く逆の世界です。利己主義と物欲がはびこる今の世界では難しいと思われていることが、いとも簡単に当たり前のこととして行われています。それは次の二点です。
  • 大霊の恩寵は、平等に分配され生活の必需品に事欠く人がいない。

  • 既得権を振りかざす利己主義者がいない。

今の地上の問題は、利己主義と物欲から生まれる不平等・不公平に起因していますが、そうした悪弊が一掃され、平等・公平が当たり前のこととして受け入れられているのは、人々が地上人生の意義を十分に理解しているからです。霊的真理は人生の指針として100%普及しています。

霊的真理は、あらゆる分野における共通の指導理念であり全ての基礎になっています。また、世界の学校の共通の教科であり全人類の常識となっています。

世界の政治・経済の全てが、霊的真理の延長上で行われています。真理に背いたことを主張する無謀な国家もなければ独裁者もいません。そうした国家と独裁者の出現を許さない国際的な体制が整っています。

お金や物に翻弄されない人々の最大の関心は、霊的成長に向けられています。そうした人々に、国は真理を学べる施設を作り霊的成長を促す環境づくりに力を注ぎます。

国の宝は国民の霊性の高さにあり、国の力は国民の霊性により計られます。富める国とは霊性の高い国民が多い国のことです。

人々の労働に対する意識も大きな変化を遂げています。
ここにおける労働は、生活必需品を供給しあい互いの生活を支えあうためのものであり、私利私欲のためではありません。

職種に良いも悪いもなく、適材適所でそれぞれが自分の持てる力を出しあいます。能力や職種による賃金の差別はなく、生活水準に大差が生じることはありません。

特別な能力は、神からの賜物として社会のために使われます。個人的利益のために使われることはありません。人々は高い意識で働き、人の役に立つことを最大の喜びにしています。

さて、ここで霊的に成長した明日の世界の様子を具体的に見て参ります。
  • 死者と葬儀
    死者に対しては衛生上火葬が行われますが、その他の儀式はありません。死は生活の場を変えたに過ぎず、いずれ再会できることを誰もが知っています。ですから喪の悲しみにくれる人はいません。
    地上より進化している美しい利他主義の世界に移住していった者を、進化の遅い世界に住む者が嘆き悲しむ道理がどこにあるというのでしょう。
    地上人生最後のご褒美を貰った者に対して羨ましく思うことはあるにせよ、悲しみはしません。祝福と羨望の中で死者を見送ります。

  • 医学と健康
    医学は大きく変貌しています。健診や病気の早期発見・治療が主流になっている現在の医学とは大きく異なり、健康レベルの向上に力が注がれています。世界の医療はトータル的な健康観に立ったホリスティック医学が中心となっています。
    人々は病の意味を霊的に捉えていますから、治療は人間を霊・精神・肉体の三位一体として扱うスピリチュアル・ヒーリングが中心です。

  • 自然災害
    自然災害に対する予知は、各国の協力の下で進められかなりの進歩を遂げています。
    被災地への対策は世界規模で行なわれます。災害に対する医療は万全であり、必要な生活物資も十分に備蓄されています。被災者にはすぐさま援助の手が差し延べられ、生活必需品が届けられます。人々は災害を霊的視野で捉え霊的に対処します。

  • 警察と弁護士
    不正や凶悪な事件が起こらない世界には現在のような警察はありません。社会の秩序を守る「保安員」が配備されていますが、彼らを必要とすることは少なく彼らは年がら年中退屈しています。
    利他主義の世界に弁護士はいません。

以上が私がイメージした明日の世界ですが、多分に今の社会に対する希望・要望が入っています。

霊的に無知なまま霊界に赴くことがない新しい世界の到来は、地上ばかりか霊界にとっても喜ばしいことです。その到来に向けて私達スピリチュアリストは献身的努力をしていく訳ですが、その際見習うべきは高級霊の姿勢です。それは次の4つに絞られます。
  • 見返りを求めない(無償の献身を通してのみ地上人類は救われる)

  • 道具意識(一兵卒に過ぎないという意識の確立)

  • 献身(自分の身を捧げるのは利他主義の極致、これがシルバーバーチのいうサービスである)

  • 謙虚さ(道具意識に立脚した謙虚さの中に、真理普及の仕事を光栄に思う本当のプライドを持つ)

地獄さながらの地上界にも霊界の尽力で少しずつ霊的な変化が出てきています。長年真理を探し求めてきた私が、本物の霊的真理を手にしたこともその変化の一つであると思います。その結果私の生活にも次のような変化が起きました。
  • 自宅で読書会を開くに至った。

  • 真理普及がライフワークになった。

こうした具体的変化が起きた根底には、次に挙げる内面的な意識の変化があったからです。
  • 人間の本質は、不滅の霊的生命体であり「霊としていかに生きるか」を考えるようになった。

  • 今、自分が宇宙のどこにいて、これからどこへ向かおうとしているのかが分かった。

  • 地上人生の意義が明確になり、永遠を視野に入れた人生目標を持つようになった。

  • 遥か彼方まで人生を見通せるようになり、神と神の摂理への絶対信仰を持つに至った。

  • いかなる時もめげず恐れず、明るく素直な心でいられるようになった。

  • 生きるよろこびを感じるようになった。

こうした変化が生じたということは、顕幽双方の救済活動によって私が霊的に救済されたことを意味します。
こうして救済された者は次は救済する側(霊界の道具になる)に回り、一人また一人とゆっくりと地上人類は覚醒し「明日の世界」を招来していくのでしょう。

「明日の世界実現」の地上の立役者として、誇りを持って普及に力を注いでいきたいと思います。

2005年03月17日