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【第50回】 スピリチュアリズム人生を謳歌する
当会のブログ「日常の中のシルバーバーチ」(4月5日付け)の中で、「その結果(霊的真理を人生の指針にした結果)、物的贅沢を慎むようになり、食生活では肉食を止めて大地の物を主に摂るようになりました。意味がない集まりには参加しなくなり、テレビも必要がない限り見なくなりました。自分の時間とエネルギーの大半を、霊的真理の普及と学びに費やすようになりました」
と書きました。こう書くと、スピリチュアリズム人生とはなんと窮屈で味気ないものであるか、と思われるかもしれませんが、そんなことは決してありません。
シルバーバーチは、初夏に行われた交霊会で、参加したメンバーに対し、「これからが、一年の中で一番美しい季節なので、どうぞ大自然の美を満喫してください。大霊の造化の美を謳歌してください」という主旨のことを述べ、人生を楽しむように薦めています。
ですから、「楽しむ」ことは、いけないことでも、スピリチュアリズム人生に反することでもありません。それどころか、「楽しむ」ことで心身が元気になって、スピリチュアリズムの普及と実践への意欲が高まるのであれば、かえってよいことだと思います。
音楽家を招いたある日の交霊会でも、シルバーバーチは「音楽の効用」について次のように述べています。
あなたが音楽を通じて、世の中のために貢献していらっしゃるその実態は、あなたご自身には、まず理解できないことです。音楽、なかんずくインスピレーション的な曲は、あなた自身はごく自然な形で作曲しているつもりでも、魂を癒し慰め刺激し鼓舞する特質を具えているものです。
それはそれなりに魂の琴線に触れて、五感を通じて得られるものよりはるかに偉大な生命の荘厳さがあることを認識させます。
また、マイヤースも、「個人的存在の彼方」(心の道場出版)の中で、「五感の楽しみ」の大切さを次のように言っています。それはそれなりに魂の琴線に触れて、五感を通じて得られるものよりはるかに偉大な生命の荘厳さがあることを認識させます。
(シルバーバーチの霊訓10/104ページ)
絶対美を追求する者は、積極的な地上生活を送るに当たって、五感の愉しみを軽蔑してはいけない。なぜなら、その五感をフルに活用した体験を得るために地上へ来ているからである。
花の美しさ、野山や海の美しさ、品の良い都会の魅力、生きとし生けるものの形態の美事さを味わい愉しむべきである。音楽や芸術に喜びを見い出し、文学に感動を覚えることは決して煩悩の為せる業ではない。むしろ霊力を増すことさえあるのである。
こうしてみると、地上人生は、「叡智を働かせて、様々なことを体験する」ことに意義があることが分かります。その叡智についてマイヤースは、こう述べています。花の美しさ、野山や海の美しさ、品の良い都会の魅力、生きとし生けるものの形態の美事さを味わい愉しむべきである。音楽や芸術に喜びを見い出し、文学に感動を覚えることは決して煩悩の為せる業ではない。むしろ霊力を増すことさえあるのである。
(212ページ)
叡智の人とは、永遠の生命を悟った人のことであり、人類の過去・現在・未来を通して考察できる人のことである」
すなわち、楽しみ苦しみ、喜び悲しみ──どんな体験をも、叡智を働かせることで、摂理に適ったものになる、ということです。(216ページ)
とき、まさに春……一年で一番、霊力の働きを、神の偉力とその美を、荘厳さを体感できる絶好の季節です。
神への畏敬の念をもって、神の御業を心ゆくまで楽しみつつスピリチュアリズム人生を謳歌したいと思います。
2007年04月15日