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【第68回】 霊的成長は、何のためにするのか?
地上人生の目的は“霊的成長”にありますが、ではその霊的成長は“何のためにするのか?”となれば、“神の創造活動に参加する資格を身に付けるため”だと私は思います。それには、地上人生でより多くの体験を積まねばなりません。中でも困難な体験は地上人生の必要不可欠な要素であり、その体験こそが地上人生の“価値”となり、“宝”となるように思います。
ですから、困難は多ければ多いほどよく、豊かな人生というのは“困難が多い人生”のことであり、人生の価値は乗り越えた困難の質と数で決まるように思います。
シルバーバーチは、困難と霊性進化の関係について次のように述べています。
進歩は困難に遭遇した時に得られるのであって、気楽な生活の中では得られません。それぞれの魂が内在する力を引き出すための努力をするように何らかの試練の時に遭遇するというのが、進化における不可欠の過程の一つなのです。
さらにシルバーバーチは、スピリチュアリストに向けて次のように言っています。(シルバーバーチの霊訓10/204ページ)
霊的真理をたずさえた者に楽な仕事はありません。知識が増えれば増えるほど、ますます困難に遭遇するものと覚悟してください。
そこで必要になるのが困難を乗り越えるときの心構えです。勇気や忍耐が必要なのは言うまでもありませんが、最も必要なのは“自分の内部に宿る力”を信頼することです。(シルバーバーチの霊訓10/169ページ)
それは“内在する神を信頼すること”であり、それについてシルバーバーチは次のように述べています。
いかなる危機が迫りつつあっても、いかなる問題に遭遇しても、あなたの内部にそれを克服する力が秘められていることを忘れてはなりません。
困難は神が私達を愛すればこそ(霊的成長させたいからこそ)お与え下さるのであり、私達を苦しめるためではありません。“可愛い子には旅をさせよ”の諺通り、愛すればこそあえて困難な体験をお与え下さるのです。つまり、霊的成長は“困難と一対”であり、困難なくして霊的成長は“あり得ない”ということです。(シルバーバーチの霊訓10/171ページ)
また“困難”には、短い地上人生中に効率よく霊的成長できるようにという神の愛と願いが込められているように思います。よって困難は、親心であり、配剤であり、叡智であり、恩寵なのです。
まして困難を乗り越える度に神の創造活動に参加する資格が身に付くとなれば、困難ほどありがたいものはないと思います。
「ビバ!困難」「ブラボー!困難」「ウエルカム!困難」
シルバーバーチの言葉です。
内在する霊的資質を顕現せしめるためには、幾つかの困難を覚悟し、それを挑戦目標として歓迎し克服して行かねばならないのです。
PS. 困難の意義を知っている私達は本当に幸せだと思います。どんな困難にもめげず、楽天的に乗り越えていく覚悟です。
(シルバーバーチの霊訓10/169ページ)
2008年10月15日