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【第132回】 「シルバーバーチの霊訓」はなぜ凄い - 20
シルバーバーチが欲望抑制の重要性を、道徳的観点からではなく“永遠の進化という霊的観点”から説いてくれたのは凄いことです。そこで今回は、“進化の過程の獣性の名残り”である性欲抑制の重要性についてお話させていただきます。
その重要性はニューズレター10号に書かれている通りですが、実践となると難しいのが実情です。
なぜなら性はオープンとなり、セックスのハードルは低くなり、できちゃった婚も不倫も珍しくはないからです。こうした性の堕落傾向は若者だけでなく老人にも広がっています。
本来なら年とともに肉体が衰え、性欲などの欲望も減退し、それに伴って分別ある行動が取れるようになるはずなのです。それは肉体の力を弱めて霊を優位にする肉体行(滝行や断食など)に似ていますが、現実はそれと全く違います。
老人になっても様々な欲望を抑えられない人が増えています。それどころか旺盛な性欲は若い証拠・元気な証と豪語し、さも素晴らしいことのように言う人もいます。
こうした性的刺激の強い堕落した社会では、真理を手にした者でも抑制は困難を極めます。
そこで必要になるのが、清らかさへの強い憧れと願望です!!
“なんとしても清らかに生きたい!!”という強い思いが性欲に歯止めを掛けることになるのです。もちろん女性とて同じです。
女性の性欲は男性ほどは強くありませんが、それでも男女がともに抑制してこそ性的秩序ある清らかな世界が実現するのです。
とは言え時には負けてしまうこともありましょう。が、それについてニューズレターにはこう書かれていて少しほっとします。
「清らかになろうとして闘いをすること自体が、その結果にかかわらず、すでに高いところに身を置いているということです」
つまり、性欲との闘いで重要なのは“清らかでありたい!”という高い目標、高い理想に向けて奮闘努力することにあり、結果よりも闘うことに意義があるということです。
それは何も性欲に限ったことではありません。欲望全般にいえます。
そもそも地上人生の目的は、肉体に宿りながら肉体の本能的欲望と闘い、より多くの神性を発露し成長していくことにあるからです。
それこそが地上を生きる人間の真の姿・理想の姿であり、それを霊的人生というのです。
こう見てきて思うのは、性欲抑制は肉食廃止とともに人類が果たさなければならない重要課題であることと、その達成なくして人類の霊性進化はあり得ないということです。
「シルバーバーチの霊訓」は、やはり凄い!です。
以下に「思想 [III]/4. 霊優位のための具体的な実践内容」から抜粋します。
自由奔放なセックスの快楽追求ほど、人間を獣以下の存在に貶(おとし)めるものはありません。
霊的に見たとき現代社会は、まさに獣にも劣る人間を次々と増産しています。
霊的に見たとき現代社会は、まさに獣にも劣る人間を次々と増産しています。
20世紀における人間性の回復の動きが、性の自由化をもたらすことになったと考える人もいますが、現実は、人間が本能意識に翻弄されるようになったことが一番の原因なのです。
この時代のスピリチュアリストは、暗黒の環境の中で“理想の光”を目指して最大限の努力をしていくことしかできません。
しかし苦労した分だけは、摂理の働きによって必ず霊的恩恵がもたらされるようになります。
しかし苦労した分だけは、摂理の働きによって必ず霊的恩恵がもたらされるようになります。
2014年02月14日