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【第11回】 過去から未来へ、無窮の宇宙を考える

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
当会では、今年も昨年に引き続き、霊的真理を一人でも多くの人に伝えていきたいと思っています。また、志を同じくする方と出会える事を願っております。


シルバーバーチは、宇宙が創造され運行されているのは、大霊の愛と慈悲によると述べています。
さらに、大霊とは愛と叡智と慈悲をもって支配する自然法則の背後に控える無限なる知性であり、宇宙とは、大霊が宇宙組織となって反映したものであり、大霊の顕現であると言っています。

つまり私達人類も大霊の愛の力によって誕生し生存している訳ですが、その事を今感じている以上にもっともっと強烈に実感できたなら、私は大霊をもっとずっと身近に感じられるのではないかと思いました。

実感できないからこそ、日々繰り返されいる地上の惨状に不安を募らせてしまうのです。いついかなる時でも究極の愛、絶対の愛のマントの中にいる事を全身全霊で感じたいと思います。その為の一助になるように私は、地球の創成期から現在に至る壮大な変遷を知りたいと思いました。

そう思っていた矢先、NHKスペシャル「地球大進化」が放映され地球の創成期に思いを巡らせる事ができました。番組では、最新のCGによって、地球生命体が膨大な時間をかけて進化していく様子を再現していました。
その圧巻ぶりは人間の頭に納まり切るものではなく、宇宙の神秘、大霊の御業にただただ驚くばかりでした。

しかし、こうして驚いている私も自然法則の中で一生命体として誕生し生存しているのです。私達の全てが大霊に委ねられているのです。しかも私達人類は、偉大な大霊の分霊として地上に誕生しています。

地球の生命は四十億年の歳月をかけて、DNAをゆっくりと進化させてきたと言います。人類においてはアフリカで700万年前に進化が始まり二足歩行となり、悠久の時を経て現在のホモサピエンスが繁栄する時代を迎えました。

他の生命体もそれぞれに進化し現在の地球の生態系となりました。しかし地球の生物がここまで進化するには、氷河期や大陸の移動などによって絶滅を幾度となく強いられ、絶滅を繰り返しており、それはまさに「絶滅の歴史」であったと言います。

現在地球の生命体は300万種あるそうですが、絶滅したものはなんとその数千倍にも上るそうです。人間はハエ一匹さえ創造できませんが、大霊はとてつもない数の生命を地球に誕生させてきました。

その霊力のパワーは私達の想像を遥かに超えたものであり、それこそが全知全能、完全無欠と言われる所以だと思います。人間の目から見れば絶滅の繰り返しは理不尽に見えますが、 絶滅したかに見える地球生物は、新たな命となって種属や科を変え地球に復活してきています。

これこそが霊性の発露であり、霊力の働きなのだと思います。絶滅をする度に新たな霊力が吹き込まれ、さらなる霊性を発現し進化してきたのです。絶滅は次の新しい生命の誕生であり、DNAの進化であり、大自然の驚異的な回復力なのです。

そう気付かせてくれた霊訓の一節を引用します。
それは新しい生命の芽生えーそれは霊性の発現にほかなりませんーこれには大自然の強烈な回復力が秘められております。
(霊的新時代の到来/185ページ)
大霊が、どのような目的と意図をもって宇宙を創造したのか、また宇宙も地球も人類も未来永劫進化し続けてその後どうなるのかは、私達の想像を遥かに越えていて理解できません。しかし進化し続けているのは事実です。

大霊の愛と摂理によって過去から今日まで進化してきたように、これから先も変わらぬ大霊の愛と摂理によって宇宙は存続し進化していくのであろうと思います。

私が誕生し生存しているのも、大霊の愛と摂理によるのですから、その愛と摂理に全幅の信頼を置くと共に、摂理に従う心が養われれば、この世に思い煩う事は無くなり、どんな地上の惨状にも動揺しなくなると思います。

私もシルバーバーチを見習い、大霊を賛美し信頼して生きていきたいと思います。
この季節は、わたしの心が小踊りして、思わず賛歌を口ずさみたくなる時期です。絶頂期(夏)まではまだ間があるとはいえ、自然界が美しく着飾る時期だからです。この芽吹きのー伸びよう、成長しよう、広がろうとする生命の中にこそ、大霊が宇宙を支配していることの証を見るのです。いずこを見ても、花が、葉が、そして草が、大自然の着実な営みへの賛辞を手向けております。大霊の隔てなき恩寵を、これ以上わかりやすく訓えてくれるものはありませんし、これほど明確に摂理の狂いない働きを、認識させてくれるものはありません。

こうした春の営みを見て、皆さんが万事うまく行くのだという安心と自信を抱き、こうして地上へ生まれてきたという事実の中に、あなた方を同胞のために活用せんとする、愛と叡智の働きを感じて有り難く思わねばならない理由があるのです。大自然の魔術のように思えて、実は絶対不変の摂理の表れであり、それは無窮の過去から寸分の狂いもなく働き、これから無窮の未来へ向けて地上の人間生活の中で狂いなく展開していくことを知って、身も心も喜びに沸き立つ思いをするようでないといけません。
(霊的新時代の到来/184ページ)
2005年01月06日