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【第8回】 霊訓を読んで一番驚いたこと - 3

真理によって地球と人類は進化の途上にある事を知りました。同時に、進化には霊的なものと物的なものがある事を知りました。今まではそれらを混同していて曖昧でした。そのため真実が見えてこなかったのです。私が優れていると思ったのは、人類の物的要素の部分に対してであり、絶望したのは霊的要素の部分に対してだったのです。
霊は自我意識が発現しはじめた瞬間から存在し、その時点から霊的進化が始まったのです。身体的に見れば人類は、事実上、進化の頂点に達しました。が、霊的にはまだまだ先は延々と続きます。
(シルバーバーチの霊訓3/144ページ)
ここから分かるのは、人類は身体的にはほぼ完成の域に達していることです。例え変化があったとしても原型が大きく変わることはない、とシルバーバーチは言っています。身体が完成するに伴い、人類は物質文明を急速に開花させ発展させてきました。そして私は、物質文明の発展を見て人類を優れていると思っていたのです。

物質(肉体)と霊から成り立っている人間は、そのうちの物質部分がほぼ完成しているだけで、霊性進化はまだ始まったばかりなのです。その霊性進化に終わりは無く、どこまでも成長し続けるとシルバーバーチは言っています。

正直、終わりが無い事を知った当初は、困惑しました。地上人生は陰鬱でつまらないものですが、ここで精一杯頑張って成長すれば死後の霊界での生活は、のほほんと暮らせると思っていたからです。

生命は永遠でも構いませんが、霊的成長までもが永遠に続くとは…うんざりします。いつかは終わると思うから頑張れるのに、いつまでたっても終わらないとは、ありがたいようなありがたくないような複雑な思いです。

しかし終りがないという事は、不老不死を意味します。人間は霊的には不老不死なのです。人類の永遠の夢である不老不死は、夢ではなく本物なのです。人類はそれを肉体に求めたため、間違ってしまったのです。

ところで、シルバーバーチは物質的な地球の進化について次のように述べています。
なぜ神は地震や火山の爆発などの発生を許すのかという質問に対し、
地震というのは物質界の進化を調整する作用の一つです。物質界はまだ完成の域に達していないのです。
(シルバーバーチは語る/201ページ)
さらにニューズレター9号には、読者の阪神大震災についての質問に「天変地異とは、地球という物質次元での活動に過ぎない。すべてが自然法則に基づいてひきおこされる物質的な運動や変化である」と答えており、大震災で亡くなった方々に対して心からの同情をした上で、「地上に生まれる前から予定されていた、寿命が尽きる時がきていたということを知っておく必要がある」と述べています。

人類の生活を脅かし、時には生命まで奪う自然災害をどう捉えてよいのか分からなかった私ですが、霊訓とニューズレターでしっかりと理解できました。物質界は完成に向けての途上にあり、自然現象はそのためのものであることを理解しました。
地球も人類も進化の地上にあることが分かった以上、共に頑張っていきたいと思います。
「災害を災難として受け取る段階を超えて進化する事ができれば、苦しいとは思わなくなる」とシルバーバーチは言っているのですから、どんな逆境に中にあってもそれを苦難と思わない境地に至りたいと思います。

それに野蛮で程度の悪い者の集まりである私達にも、霊的真理が下ろされたのですから、これからの人類はきっときっと霊的に進化していくことと思います。そのためにも真理普及に力を尽くしてまいります。

2004年11月18日