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【第70回】 “謎”と“全生命の根源”から考えたこと

今回は、ホメオパシーの“謎”について聞かれたときのシルバーバーチの言葉の中から、“謎”と“全生命の根源”について考えて参ります。
“謎”というべきものではありません。よくわからないだけのことです。生命の営みについて、われわれもあまり多くを知りません。造化の秘密もまだわかっておりません。何事も、究極のところまでくると“なぜか”はわからないのです。
ホメオパシーも究極的には一種の霊的エネルギーに基づいております。すべてがそうだとは言い切れませんが、突きつめていくと、無限小の世界へ入って行きます。そして、行きつくところまで行きつくと、やはり全生命の根源にたどりつきます。結局それが根源です。
(霊的新時代の到来/35ページ)
  • “謎”について
    真理を読み進めていくと、どうしても理解できないこと、“謎”に思えることに出くわすことがあります。
    例えば、人間の始原について「スピリチュアリズムの思想 I 」─1章には、
    ≪人間がまだ個として存在する前は、霊の大海の中に溶け込んでいました。そこに神の意思が働いてその中から一滴が取り出され、分霊となりました。それが私たち人間の最も高次な部分である「霊」となったのです≫
    と書かれています。シルバーバーチも同じような言い方をしていますが、私には、“霊の大海” とか、“一滴が取り出され” という言葉が謎めいて聞こえます。

    しかしシルバーバーチは「謎はない」と言っているので、謎はないのでしょう。謎めいて聞こえるのは、単に私の理解が及ばないだけなのだと思います。
    それにシルバーバーチでさえ、「何事も、究極のところまでくると“なぜか”はわからない」と言っているのですから、肉体に閉じ込められている地上人の私に、人間の始原のことなど分かるはずがないのです。
    それに加えて、私達地上人は、“霊的進化がきわめて低い”というハンディがあります。ですから、真理の全てを理解することなど到底無理なのです。
    そこで、謎に思えることも、いつかきっと理解できるときがくると信じて待ちたいと思います。しかしそれは、何千年いえ何万年後?のことかも知れません。


  • “全生命の根源”について
    宇宙に存在する全てのモノ……極大極小、生命の有無、天然人工にかかわらずその究極を、原子から素粒子へ、素粒子から無限小へと突き詰めていくと、最後には全生命の根源・神の創造エネルギーに辿りつくとシルバーバーチは言っています。

    それは、宇宙には、神の創造エネルギーが関与しないで存在するものは何もないということであり、全ての存在物は、神の創造エネルギーを始原にしているということです。
    すなわち、天体も動植物も鉱物も姿形こそ違え、神の創造エネルギーが百変化したものであり、極大の惑星と私、身近な動植物と私、はたまた路傍の石と私が“同じ”ということです。にわかには信じられませんが、それが宇宙の真実なのだと思います。

今年1年コラムをお読みいただきまして、誠にありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。

2008年12月15日