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【第29回】 ニューズレターや読書会について思うこと

当読書会に問い合わせや参加される方の中には「シルバーバーチの霊訓は、読んでいて心が温まり癒されるが、ニューズレターは厳しくて読むと落ち込む」、「なぜ読書会で心の道場のニューズレターを使用するのか」と聞かれる方がいらっしゃいます。そこで、今回はこうしたことについてお話したいと思います。

前回のコラムでも取り上げたように、霊訓の内容は厳しくも易しくもとれますので、解釈の仕方は読み手の理解力によって差が出ますが、それでも出来るだけ正しく理解したいと思い、私はニューズレターをそのための手段として活用しています。
とは言え、かく言う私も読み初めの頃は、活用するどころか読むたびに暗くなりました。内容的にはとても価値があることは分かるのですが、自分の心の内容との余りの違いに落ち込んだり、時にはその厳しさに反感を覚えることすらありました。
しかし今では、どんなに厳しい内容でもしっかりと読み、少しでも自分の成長の糧にしたいと思うようになりました。そう思えるようになったのは、霊訓だけではくみ取りにくい霊的真理の深い内容を、ニューズレターは適確にフォローし具体的に解説しているからです。

ですから、霊訓だけでその内容の厳しさを正しく理解し実践できるのであれば、ニューズレターは必要ないかもしれませんが、私には必要でした。

それに、ニューズレターだけが厳しいことを言っているわけではありません。霊訓に基づいて書かれているニューズレターだけが厳しく、霊訓は優しいということは断じてありません。内容的には霊訓も厳しいことを言っているのですが、言い回しが優しいのと平易な文章のために、内容の厳しさを見落としてしまうように思います。

次にニューズレターの利点ですが、まず一つは、霊訓を読んでいるだけでは分からない真理の実践方法が、ニューズレターには具体的に述べられていること。二つ目は神観や因果観・再生観など基本的な霊的知識がテーマごとに分類して解説されていることです。こうした懇切丁寧な解説は真理を実践する上にも、真理の理解を深める上にも大変役立ちます。また、内容的に学ぶことが多いのは言うまでもありません。

さらに、こうした内容的な価値とは別の視点からニューズレターを見ると、ニューズレターの発行そのものが、最高の奉仕、最高の利他愛であることが分ります。
シルバーバーチは、人の生き方を変えることが最高の奉仕、最高の利他愛だと言っていますが、ニューズレターはまさにその見本です。地上における最高の奉仕、最高の利他愛とはこういうことを言うのだと思います。地上の人間であっても、純粋な利他心を持てば、ここまで出来るというよき手本です。

私はこのようにニューズレターを活用させて頂いていますが、だからと言ってニューズレターの全ての内容を理解しているわけではありません。
理解できないのは、自分が理解できるところまで到達していないせいかもしれませんし、読み方が浅いせいかもしれませんので、その部分はひとまず保留にして今後の課題にしておきます。

言うまでもないことですが、私はニューズレターや心の道場を信仰の対象にしているわけではありません。この世に、崇めるもの・拠り所とすべきものはないことは、シルバーバーチが繰り返し言っていますし、ニューズレター11号にも述べられています。信仰対象はあくまでも、神と神の摂理であり、それ以外にはありません。

次は、当読書会でニューズレターを使う理由ですが、一言で言えば、真理の理解を深め心霊を高めるためです。
読書会の目的は、煩雑な日常生活によって薄れてしまった霊的意識を取り戻し、神と神の摂理への絶対信頼と絶対信仰を呼び覚ますことにありますが、こうした心境に持っていくための手段としてニューズレターを使用しています。

それらを使用しなくても心霊が高められるのであれば使う必要はありませんが、今の段階ではとても無理ですし、心霊が高まらない読書会なら、読書会をする意味がありません。霊訓を読むだけならば一人でも出来ます。

また、定期的に集うことの意味は、毎日聖書を読んでいるクリスチャンが、礼拝のために教会に行くのと似ています。
賛美歌を歌い牧師の話を聞き、イエスへの信仰を高めることが、クリスチャンにとって意味があるように、霊的真理に出合った者同士が集う読書会は、霊的意識を取り戻し、神と神の摂理への信仰心を呼び覚まし、真理普及の意欲を高める上に大きな原動力となります。

読書会は僅か2時間程度ですが、霊の世界と交わることができる素晴らしい一時です。霊的存在としての自覚を取り戻し、清々しさと霊的充足感を覚えます。この心地よさを皆様にも是非体験していただきたいと思います。

ここまで述べてきたことと関連することが、ニューズレター7号に書かれていますので引用します。
ニューズレターにシルバーバーチの言葉をたびたび引用しているのは、シルバーバーチという指導霊を崇拝の対象としているからではなく、シルバーバーチの語る内容が、もっとも霊的真理を適確に伝えていると判断しているためなのです。
私がニューズレターを活用しているのも、全く同じ理由です。心の道場やニューズレターに傾倒しているからではなく、現時点では、ニューズレターが最も適確に真理の内容を解説していると判断しているためなのです。
これからも真理の一層深い理解と実践に努めながら、さらによい読書会にしていきたいと思います。皆様のご参加を心からお待ちしております。

シルバーバーチは、同志が集うことの意義について次のように語っています。
みなさんは毎週一回この一つの場所に一つの信念のもとに集うことによって、霊性がますます発揮されることになります。イエスも二千年前に、二人または三人の者が集えば、そこに父の聖霊が降りるという意味のことを述べています。(
シルバーバーチの霊訓 道しるべ/243ページ)
こうしたサークル活動は、あなた方が霊的存在であって物的存在でないことを忘れさせないようにする上でも役立っています。人間にはこうしたものが是非とも必要です。なぜなら人間は毎日毎日、毎時間毎時間、毎分毎分、物的生活に必要なものを追い求めてあくせくしているうちに、つい、その物的なものが殻に過ぎないことを忘れてしまいがちだからです。
(シルバーバーチの霊訓5/36ページ)
2005年12月15日