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【第41回】 背後の力に不動の確信をもつには…

霊的真理に絶対の信頼を置きながらも、自分がまだ完全には、悩みや恐れ、取り越し苦労から抜け出せていないことを感じることが間々あります。

そうした悩みや恐れ、取り越し苦労をすることについて、シルバーバーチは次のように言っています。
私の目には、あまりに多くの人間が、その貴重なエネルギーを浪費させることにしかならないことで悩み、恐れ、取り越し苦労している姿が見えるのです。重点の置き所が間違っているのです。視点を間違っているのです。
(シルバーバーチの霊訓2/160ページ)
シルバーバーチが言うように、悩みや恐れ、取り越し苦労を抱いている時は、確かに重点の置き所や視点を間違えている時です。
地上という一時的な逗留の場で、地上的な幸せや豊かさを求めても意味がないことが分かっていながら、いつの間にか地上的なことに捉われ、ありもしないことで心配したり取り越し苦労をしています。

その反対に、地上人生の意味を正しく理解し、その責任を果たす意欲に満ちている時は、重点の置き所や視点が正しい時です。
生きることに自信があり、全てのことに対し積極的で楽観的です。当然、困難苦難を乗り切るパワーがあり、こういう状態を霊主肉従というのだと思います。
私達が、霊界からの支援を受けるには、常にこうした状態でいなければなりませんが、もう一つ大切なことは、「背後の力に対する不動の確信」だとシルバーバーチは言っています。
地上の協力者を通じて働いているスピリットを背後から指揮している力は、人間を悩ませる程度の試練や困難を乗り越えさせるくらいのことは何でもないことだからです。ただし、そうした際に最も大切なのは、確信です。背後の力に対する不動の確信……日常生活にとって必要なものは必ず授けてくださるという静かな確信です。
(シルバーバーチの霊訓2/113ページ)
ここから分かるのは、人類救済活動を推し進めているスピリットの背後には、人間の困難苦難など簡単に乗り越えさせる力を持つエリートの霊団がいること、そして、その霊団は地上のどんな組織や集団よりも信頼できるということです。
だから「全てを安心して霊の世界の者にお任せしなさい」(シルバーバーチの霊訓2/140ページ)とシルバーバーチは言っているのです。

それ程優れた霊的資質を持つエリート集団が、人類救済活動の指揮に当たっているのですから、霊界の道具たるもの、地上のことで悩まされたり恐れたりすることはないのですが、それでも、悩みや恐れ、取り越し苦労にとり付かれそうになったら、すぐに霊界の超エリート霊団に思いを馳せ、「自分には、頼もしい霊団が付いているから大丈夫!!」という確信をもつことだと思います。

それと、もう一つ思ったことは、悩みや恐れ、取り越し苦労は、「物的なことに目が向いている時に生じるもの」であって、霊的なことで心が満たされている時には、「絶対に生じない」ということです。
ですから、悩みや恐れ、取り越し苦労をするのは、物的なことに捉われている証拠(逆に言えば、物的なことに捉われているうちは、悩みや恐れ、取り越し苦労から解放されることはない)であり、それでは、背後の力に不動の確信をもつことなどできるわけがありません。

では、どうしたらもてるようになるのか。その具体的な方法は…ということになりますが、やはり、魂成長のための4つの実践項目─霊優位のための自己コントロール(霊主肉従の努力)、苦しみへの正しい対処、利他愛の実践(人を正しく愛する)、霊的世界とのストレートな交わり(瞑想・祈り)─を日々の生活の中で地道にやっていくしかないと思います。
あらゆる問題の原因は、魂の未熟性によって生じるのですから、魂を成長させること以外に根本的な解決方法はないと思うのです。

そこで改めて魂成長のための4つの実践項目を見直し、初心に帰ってしっかりと実践していきたいと思います。

2006年07月15日