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【第28回】 ヒーラーをやってみて、始めて知った謙虚さの意味

6月に行われた公開ヒーリングに参加したのをきっかけに、私は家族にヒーリングを始めましたが、自分がやる側に立ってみて始めて分かったことが多々あります。中でも一番の収穫は、謙虚さの本当の意味が分かったことと、スピリチュアリズムの本質が理解できたことです。

謙虚さの本当の意味が今まで理解できなかったのは、「霊界あっての物質界であり、大霊あっての私達である」という基本的なことが、十分に分かっていなかったからですが、ヒーリングをしたことで、それが理解できるようになりました。
今までの私は「謙虚さ」ばかりか、霊的訓えの全てをかなり甘く浅く解釈していた、つまりうわっつらでしか理解していなかったと反省しています。今回はその謙虚さについてお話させていただきたいと思います。

シルバーバーチは、スピリチュアル・ヒーリングには霊力の通路になってくれる献身的な道具が必要だと言っています。又、ニューズレター7号では、ヒーラーに必要なこととして、道具に徹する姿勢と自分が治すのではない、という謙虚さを上げています。

こうした謙虚さはヒーラーだけに求められるものではなく、真理を普及する上にも欠かせないことの一つですが、私にはその大切な部分が欠けていました。

スピリチュアル・ヒーリングに地上のヒーラーは不可欠ですが、主役はあくまで霊界です。ヒーリングに使われる霊的エネルギーも、それを地上に届けるのも、霊界です。霊界は能動的であり、地上は受動的です。働きかけの拠点は霊界にあります。ヒーラーはどこまでも霊界に使って頂く立場です。

ヒーリングのこうした事情を、私は知っていたつもりですが、しかし結局のところは頭でしか分かっていなかったのです。当然謙虚さの意味も分かっていませんでした。それが分かっただけでも、家族にヒーリングをして本当に良かったと思います。

さらに良かったことは、日常的に神や霊界に意識が向くようになったことです。
ヒーリングをするには、意識の中心を霊界に向けなくてはなりませんし、道具として使っていただけるよう心を高めなくてはなりません。ヒーリングのたびに繰り返されるこうした霊的行為は、私の霊的歩みのプラスとなりました。

紆余曲折しながらも、私はやっと道具としての必須の条件である、霊界に全幅の信頼を置く、つまり霊界の導きを待つという当たり前のことができるようになり、それに伴い謙虚さの本当の意味が分かるようになりました。

私達は自由意志を与えられているせいか、自力で生きているような錯覚をしてしまいがちです。しかし、全ては神と神の摂理によって存在しているのであり、我々人間は巨大な宇宙の中の小さな惑星に住む、極々小さな存在であるということが頭ではなく、心で分かるようになりました。

又、それとは対照的な神の偉大さと摂理の完璧さに圧倒されますが、圧倒されるほどの大きな力に守られているので、安心です。シルバーバーチが言うように心配することは何もないのです。神と神の摂理に従って生きればよいという大きな安心を得た思いです。

今回の体験から、霊的知識は比較的簡単に得られても、得た知識を熟成させ自分のものにするのは、並大抵のことではないことがよく分かりました。
謙虚さの本当の意味を知ったこれからが、私の霊的人生の始まりと思い、初心に帰ってもう一度出直したいと思います。

2005年11月15日